薬剤師のためのコミュニケーションスキル
- 投薬で緊張して、何を聴こうとしたか忘れる
- 必要な情報を質問し忘れる
このような投薬時の悩みを解決できます!
コミュ障の私でも、問題なく投薬できるようになった『3つのステップ』を紹介します。
最後まで読めば、明日から投薬が怖くなくなります。
目次
薬剤師のコミュニケーションスキル入門
誰しも患者と話すのが苦手、緊張すると思ったことはあると思います。
私もそうでしたが、コミュニケーションスキルに関する書籍やセミナーを通して学ぶことで、ある程度は克服できました。
今回は非常に使いやすい『3ステップ』を公開します。
気難しい患者も一定数いますし、100%対応できる訳ではないことをはじめに言っておきます。
全員と良い関係を作るのは無理ということは、忘れないようにしましょう。
薬剤師のコミュニケーションの基本:POS
当たり前ですが、患者は体調が悪いから病院・薬局に行く訳で、薬剤師は問題点を聞き出し解決できるように努めなければなりません。
POSとは相手の問題点に着目し、解決できるようにアプローチする方法です。
薬が体に合わない・コンプライアンス不良・半錠にして飲んでるけどDr.には伝えてない、とか色々ありますよね?
しかし、こちらから的確な質問をしなければ教えてくれないことが多いと思います。
それらをスムーズに聞き出すためのテクニックがあります。
2ステップでできるので、ぜひ実践してみて下さい。
薬剤師のコミュニケーションスキル:ステップ1
患者の言葉には必ず「省略」「一般化」「歪曲」がある。
これらに気づく事がステップ1です。
省略とは「誰が/いつ/どこで/どうやって/何を」などが省略されている事を意味します。
話し言葉では無意識に主語述語など抜けやすいですよね。
一般化とは「いつも・みんな・絶対」など全称限定詞を使う場合や、ある前提や必然性に縛られている状態を言います。
歪曲とは「因果関係や判断・評価において思い込みや決めつけ」がある場合の事を言います。
一般化と歪曲は、自分の主観に支配されることで起きます。客観的な事実や、柔軟性を持てるような言葉がけをしましょう。
薬剤師のコミュニケーションスキル:ステップ2
省略・一般化・歪曲に気づいたら、あとは的確な質問をするだけです。
「5W1H」を意識すると簡単です。(what,when,who,where,why,how)
省略の例
薬が余ってる
→ 何の薬がどれくらい?なんで余ってるの?
一般化の例
いつも薬を飲み忘れる
→ (分3なら)朝・昼・夕のうちどこで飲み忘れる?毎日忘れる?
歪曲の例
この薬を飲み始めてから体調が悪い
→ 飲み方は正しいか?他に生活で変化はなかったか?
おすすめの本
投薬はコミュニケーションゲーム:ステップ3
投薬を仕事だと思ってやると辛いので、ゲーム感覚でやりましょう。
患者の言葉の欠けている部分を見つけるゲームです。
ゲームと思ってやれば、モチベーションが保てる上にストレスも感じにくいので一石二鳥
ちなみに「思い込み」の力を利用することを、「マインドセット」と言います。
薬剤師は真面目な人が多いので、全て完璧にこなそうとすると最終的にしんどくなります。
投薬以外でも、良い意味で気楽にできるメンタルコントロールは重要です。
投薬が苦手という人も少しは気が楽になるかもしれません。
特に若手の薬剤師は意識してみてください。