市販薬の選び方【薬剤師が徹底解説】
副作用経験談
以前、咳が1週間以上続いたことがありました。
病院に行って並ぶのもなーと思い、OTCの中で最も強い咳き止めを購入しました。
夕食後に薬を服用すると、すぐに眠くなり寝てしまいました笑
(眠気は副作用かどうかわかりません)
2時間後に起きると、胃部不快感があり、そのまま吐いてしまいました。
これは間違いなく副作用です。
原因を自分なりに分析してみましたが、
体質に合わなかったか、夕食が脂っこかったために薬の吸収量が増えたか、の2つが考えられました。
いずれにせよ、若干トラウマになったので潔く病院に行きました。笑
あなたも同じ様な経験があるでしょうか?
場合によっては命を脅かし兼ねないので、OTCを選ぶ際の注意点を見ていこうと思います。
目次
解熱鎮痛薬
アスピリン
喘息患者:アスピリン喘息が出現する可能性。
15歳未満の方:ライ症候群が現れる可能性があり使用不可。(アセトアミノフェンが◎)
出産予定日12週未満の妊婦:出血リスク増大や妊娠期間の延長などの可能性。
ロキソニン、イブ等のNSAIDs
喘息患者:(アスピリン)喘息発作が出現する可能性があり使用不可。
胃潰瘍患者:症状が悪化するので使用不可。
妊婦:妊娠中期以降は使用不可。(アセトアミノフェンが◎)
アセトアミノフェン
ロキソニンやイブと同じ分類のためアスピリン喘息の人には使えないが、比較的作用がマイルドで子供にも使いやすい。
妊娠中でも安心して服用できる。
カフェイン
喘息患者:◎
妊婦:◎
血管収縮作用があるため、鎮痛薬として風邪薬に含まれることが多い。
三日以上発熱が続く場合、38℃以上の発熱の場合は医療機関へ受診しましょう。
その他風邪薬に含まれる成分
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
心悸亢進、血圧上昇、血糖上昇などの副作用。
クロルフェニラミン
眠気、尿閉、口渇、便秘などの副作用。
塩化リゾチーム
鶏卵アレルギーを起こしたことのある人は服用を避ける。
ブロモバレリル尿素
眠気の副作用。
リン酸コデイン
眠気、便秘、嘔吐などの副作用。(ちなみに私が副作用を経験したのはこれです)
咳が一週間以上続く場合、普段の風邪と違う症状がある場合などは医療機関へ受診しましょう。
睡眠改善薬
クロルフェニラミン
連用で耐性が付き、効きにくくなる
ブロモバレリル尿素
ふらつきに注意。
睡眠改善薬はあくまでも一時的な不眠を改善する薬です。
不眠を繰り返す場合などは医療機関へ受診しましょう。
また芸人のT氏が睡眠薬を飲んだ後、運転をし事故を起こした例に見られるように、薬を飲むタイミングや前述した眠気の副作用がある薬との併用に注意しましょう。
漢方薬
甘草を含むもの
偽アルデステロン症発症による低カリウム血症、浮腫、血圧上昇などの副作用。
地黄を含むもの
胃もたれなどの胃腸障害の副作用。
麻黄を含むもの
不眠や尿閉などの副作用。
桂枝を含むもの
シナモンアレルギーのある方は注意。
甘草を含む漢方は葛根湯をはじめとして多く存在し、特に芍薬甘草湯には多く含まれるため注意。
漢方は副作用が少ないイメージがありますが、サプリ感覚での漫然とした服用は避けてください。
市販薬にも危険はあります
OTCも病院・薬局でもらう薬と同様に副作用が存在します。
甘く見ていると重篤な副作用が生じたり、症状が悪化したりします。
例えば、高血圧の持病がある方は副作用として血圧上昇のある甘草を含む薬は避けるべきです。
最後に、すべての薬に共通する注意点をまとめます。
- 薬と一緒にお酒を飲まない。
- 薬を人にあげない。
- 軽いアレルギーでも軽視しない。
- 市販薬を漫然と飲まずに、早めに医療機関へ受診する。